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2011.04.02 (Sat)

子どもたちの優しさと勇気が見せてくれる希望

震災があった日から、いつも眉間にシワを寄せ、食い入るようにしてネットニュースを見ています。
言っても仕方のないことなのですが、「どうしてこんなことになっちゃってるんだろう」と思いながら……。

でも、子どもたちから涙ではなく、たくさんの希望をもらいました。

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昨日、公開されていた子どもたちの写真に胸を強く打たれました。
被災地で親たちが協力して朝ご飯を作っている間、つまみ食いする子どもたちの姿です。
「つまみ食い」という表現が適切なのかどうかはわかりませんが、大きい子がおわんからすくった食べ物を小さい子に食べさせてあげている様子が写っています。

お兄ちゃんが弟に食べさせてあげているのか、それとも近所のお兄ちゃんが小さい子に食べさせてあげているのかはわかりません。
大きなレンゲを注意深く傾けて食べさせてあげている5歳くらいのお兄ちゃんの姿と、信頼に溢れた目で大きな口を開く2歳くらいの男の子の瞳の美しさに、しばらく見入ってしまいました。

お兄ちゃんだってお腹がすいているだろうのに、自分よりまず小さな子へ、という優しさがひしひしと伝わってきます。
きっと、この子たちは、おばあちゃんやお母さんが心を込めて料理する後ろ姿を見て、「おいしいね」と笑顔で食べることを経験してきたのでしょうね。
被災して、これまでの日常生活とはまったく異なる環境になってしまい、食料も逼迫する中にいても、親がそそいでくれた愛情や食べることへの感謝を忘れず、優しい絆をつむいでいるふたり。
この子たちを見ていたら、今はとても苦しいけれど、きっと笑顔が戻る日がくるに違いない、と希望が湧いてきました。

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あれこれ考えすぎている私の不安が伝染してムスコの体調が良くないので、気分転換に本を買ってきました。
『いつもいいことさがし~小児科医がみた子どもたち』という本です。
著者の小児ガン専門医・細谷亮太さんが病気と向き合う子どもたちや親たち、そして小児科医として感じたことをつづっています。

小児ガンの治癒率は7~8割ということで、日常的に「生」と「死」に触れておられる細谷さん。
病棟の子どもたちの姿から、困難に立ち向かっていく勇気や人間の素晴らしさを感じ取ってらっしゃるように思います。

読み進めていて考えさせられたことはたくさん、たくさんあるのですが、非常に印象に残った文章があります。

「やさしいことはとても大切なことです。やさしくしてもらって、やさしくしてあげることを学ぶのは、そんなに難しくはないかもしれませんが、やさしさに触れずやさしさを身につけるのは、なかなかできないことだと思うのです。昔、自然が人間の干渉をはねつけていた頃は、弱い人間がおたがいに支えあわなければなりませんでした。冬でも寒くなく、夏でも暑くなく過ごせるほどに文明が進歩し、自然を克服しつつあると人間がうぬぼれはじめた頃から、人間の結束は弱くなり、バラバラに行動し、人にやさしくできない人の数が増えたのかもしれません」。

この本は東北太平洋沖大地震の何年も前に出版された本です。
けれども、人間が人間らしさを失い、絆が薄れていきつつあることを危惧なさっていたのですね。

読みながら、自然の一部であるはずの人間が自然への敬意を忘れ、安全対策を怠りながら原発を推進してきた人間のおごりを思いました。
そして、エネルギーを無駄遣いし、モノを粗末にし、人と人との絆が希薄になってきたことを思いました。
夏には上着を着なければ風邪をひくほど冷房を強くし、冬にはアイスクリームを食べたくなるほど温かくし、道路沿いにはたくさんの自動販売機、夜でも決して暗くならない街……。
自分が何も考えずに「当たり前」と思って過ごしてきた日々を悔いました。

でも今、被災地で人々が寄り添い、助け合い、頑張っている姿を見て、日本全国で急速に支援の輪が広がっていくのを知り、いまだかつてない強い絆ができあがりつつのを感じています。
その絆を途切れさせないように、私も輪の一員として行動を続けていこうと思います。

細谷さんが、阪神淡路大震災の震災遺児の小学5年生の男の子の詩を紹介なさっていますので、それを最後に読んでいただきたいと思います。


       ありがとう
   ないしょのことだけど、僕は地震の後
   心の中でお礼を言う癖がついてる
   ありがとう、朝が来る空
   ありがとう、いつもと同じすずめ
   それから根っこのたくましそうな木
   ゆっくり歩いている猫  
   みんな一緒でうれしい
   また世界のどこかに、日本のどこかに
   大きな地震が来るかもしれない
   思い出すとドキドキして本当に怖いけど
   負けないで、いろんなこと忘れないで
   頑張るからね
   僕の子供の、すうっと先まで
   いつまでも忘れないでいられるように


子どもはいつも物事に根っこのとても大切なところを見つめていますね。
そして、善いことも悪いこともすべて踏まえた上で、「ありがとう」と感謝する気持ちと、信じる勇気を持っているように感じます。

子どもたちの素晴らしい可能性を断たないよう、私たちは今、自分たちのこれまでの生活や行動を見直し、光に満ちた未来へと繋がる選択をしていく時にあると思います。

使わない電化製品をコンセントから抜くこと、使わない部屋の電気を消すこと、買いだめをしないこと、そういった小さなことから始め、私たちひとりひとりが同じ方向を向いて歩いていけば、社会も、世界も、きっと変わります。
今日の一歩が明日に繋がり、明日の一歩がその次の日に繋がり、小さな一歩の積み重ねが未来を作り、希望への道筋を照らし出してくれるはずです。

自然よりも優れたものはありません。
命よりも尊いものはありません。
日常生活の中で笑顔が溢れることほど幸せなことはありません。
お互いに、ムリをしすぎしたり、背伸びをするのではなく、子どものような純粋な目で物事を見つめ直し、「ほんとうに必要なことはなにか?」「失いたくない大切なものはなにか?」を考えて、不要なものはそぎ落としていきたいですね。



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テーマ : アレルギー・アトピー - ジャンル : 育児

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